こんにちは。
斎藤です。
暑いですね。
きょうは [★あっというまのおことわり] という話をします。
先日、J子ちゃんのお見合いの立ち会いを済ませ、ちょっと買い物してパソコンの前に戻ってきたら、もう、お相手の仲人さんからおことわりの連絡がはいっていました。
その間、50分ほど。
お見合いを組むまでに仲人間で4~5回のやりとり。
お見合いが決定してからも日時・場所と数回の連絡。
前日には、本人とも仲人ともあれこれ確認し合って。
それでやっとのお見合い当日。
ふたりをティールームに送り込んでホッとしたのもつかの間、あっというまのおことわりです。
J子ちゃんに電話します。
「どう? どんな感じだった? ん、もう、おわったの?」
「齋藤さん、 聞いてくださいよ。お相手の男性ったら、開口一番に、『僕は共働きしてほしいんですけど、どうですか?』って訊いてきたんです。
それでね、アタシ、思っているとおり素直に、『アタシが描いている結婚の幸せは、昼間、家でワイドショーをみていられることです』って、答えたんですよ。」
「そしたら、そのあとはほとんど会話にならなくて、アイスティーがなくなったところで申し合わせたように席を立って、お互い、おつかれさまでしたってあいさつして、わかれたんです。」
「アタシ、いま、横浜のルミネで、バーゲンの服をかき回してるところなんですよ。」
あっというまのおことわり(もちろんJ子ちゃんもおことわりする)の話はすぐには言い出せず、仲人おばさんは力が抜けて、ヘナヘナとすわりこんでしまいました。
J子ちゃんは卒業以来、12年近くをSEとして、コンピュータ関係に勤務しています。残業も多く、自分の時間はほとんどありません。唯一の楽しみは、会社帰りの電車のなかで、スマホを見ながらSNSで、旧友と交流することくらいです。
いまのJ子ちゃんにとって、昼間、自宅のソファでゆったりと、ワイドショーをみていられる生活は、究極のあこがれなんですね。いまは。
人って、変わるんですよね。
変わっていかれる生き物です。
この先、J子ちゃんは半年以内には結婚が決まるでしょう。
そうしたら、究極のあこがれ、ワイドショー生活が待っていますね。
1~2年間、ゆったりのんびりと、楽しいですね。
そのあと子どもが生まれたりすると、自分は眠る時間がない、ほとんど食べる時間もないほど、テンテコマイの日々が始まります。
ワイドショーより、まず、赤ちゃんにミルクですね。
3~4年して、やっと大きくなってきて、幼稚園に行くようになると、J子ちゃんも少し、自分の時間を持てるようになりますね。ずっと家にいたので、外に出たくなります。
ワイドショーより、アルバイトですね。
結婚して10年~12年後、子どもも小学校高学年。塾だ、習い事だ、とお金もかかるので、J子ちゃんはパートから正社員へと、仕事を変えているかもしれません。あるいは、WEBの制作会社を自分で立ち上げているかもしれませんね。
ワイドショーより、経営者ですね。
人って、変わるんですよね。
お見合いの席で、30歳代後半の男性が、「共働きは?」とたずね、30歳代前半の女性が「アタシはワイドショーです」 と答えるその中に、これから先の30年、40年という展望がどれだけ見えているものなのかどうか。
不安の多い世の中です。
自分のオサイフ状態に、自信のある男性ばかりではありません。
そのお気持ちは、おばさんにもよくわかります。
だからこそ、目先の条件にばかりとらわれずに、女性(奥さん)といっしょに、人生を乗り切っていく柔軟性が必要です。
独身男性のみなさん!
大丈夫、大丈夫ですよ。
女性っていうのは、その時期、その時期の状況に合わせて、けっこううまくやっていかれる生き物ですから。ね。
心配する前に、とにかく結婚生活に入っていきましょう。ね、まずは行動、そのあとからは柔軟性です。
仲人おばさんは、ヨロヨロとパソコンを手元に引き寄せ、お相手の仲人さんに、
「おつかれさまでした。お世話になりました。」
と返信を入れました。
これからまた、J子ちゃんの新しいお見合い相手をさがします。
独身男性のみなさん!
参考になった点はあったでしょうか?
読んでくださって、ありがとうございます。
斎藤でした。